県山村振興議員連盟、高知県視察
4月11日・12日、富山県山村振興議員連盟(会長:鹿熊)は、高知県を視察しました。参加議員は、4会派から16名。高知県は、中山間地域の占める面積が93.2%、その人口が全体の39.2%と、典型的な中山間地域県と言えます。
1.最初に、高知県立林業大学校(校長:隈 研吾氏)を訪問。森林率84%の高知県
において、林業、木材産業、木造建築関連産業など、川上から川下までのスペシャリストを育成する学校で、この4月から専攻過程を導入し大学校としてスタート。施設自体にCLT構造が組み込まれるなど、木材研修の場となっている素晴らしい施設です。最大で年間165万円を給付する等、研修生へのサポート体制の充実も特徴です。塚本愛子副校長から説明をお聴きしました。
2.次に、高知県庁を訪問し、中山間振興・交通部 中山間地域対策課の山中恵子課長補佐、竹中永子チーフの説明を聴き意見交換を行いました。
特徴的なことは次の通りです。・昭和35年から5年ごとに定期的に集落調査を行い、平成23年度の集落実態調査後
の平成24年度から知事をトップにして中山間対策の抜本強化が図られた。
その目指す方向は、「誰もが一定の収入を得ながら、安心して暮らし続けることができる仕組み作りの推進」を目標に掲げ、「生活を守る」と「産業をつくる」の2つを柱とした中山間対策の総合的な政策を推進すること。
・60名体制の地域支援企画員制度。原則として全ての市町村に配置され、その役割は、「地域の振興、活性化に向けた支援」と「県と地域をつなぐパイプ役」の2つ。
・集落活動センターの取組み。地域住民が主体となって、旧小学校等を拠点に、地域外の人材等を活用しながら、近隣集落との連携を図り、生活、福祉、産業、防災などの活動について、それぞれの地域の課題やニーズに応じて総合的に地域ぐるみで取り組む仕組みであり、現在、28市町村の46カ所で開設されている。
3.12日は、梼原町役場を訪問し、十亀勇一郎環境整備課主事から、「自然エネルギ
ーによる町づくり」について説明を聴き、森、水、風、光などの自然やそれらの持つエネルギーを無駄なく使いながら低炭素な町づくりを進めている現状を学びました。
隈 研吾氏の設計による役場庁舎は町産材が美しく使用され、また、庁舎内に、商工会、JA、銀行が入った利便性の高い複合庁舎となっていました。その後、近くオープンする町立図書館(隈氏の設計)及びその周辺の見学をしました。人口3600人、91%が森林面積、高齢化率42.3%の梼原町の元気さ、豊かさを強く印象づけられました。
4.最後は、梼原町の集落活動センター西区がこの4月から取り組んでいる、ジビエ活用の取組みについ、NPO法人ゆすはら西ゆすはらジビエの里の平脇慶一氏から説明をお聴きし、梼原町獣肉解体処理施設と全国で初めて導入した「ジビエカー」を視察しました。