自民党医療問題調査会 - 富山県医師会と活発に意見交換
9月9日、私が会長を務める自民党医療問題調査会は、富山県医師会の馬瀬大助会長はじめ役員の皆様と意見交換会を行った。主な話題を紹介します。
【1】ロタウイルスワクチン、B型肝炎ワクチンを子育て応援券の対象に加えるべきとの医師会からの要望について
《県の現状のスタンス》
・ロタウイルスワクチンについては、国の検討状況を見極め、適切に判断したい。
国の検討状況 - 副反応等の発生状況等についてまだ課題があるとの認識であり、26年度以降も課題の整理・検
討が必要とされている。
・B型肝炎ワクチンについては、県民からの意見等も幅広く聞き、十分検討したい。
《医師会の意見》
ロタウイルスワクチンの副反応の発生率は極めて低い、その有効性・安全性は担保されている。接種できる期間が限
られている。ロタウイルス感染症は多くの子どもがかかる嘔吐・下痢を起こすロタウイルス胃腸炎と脳炎などの重い合
併症であり、ワクチンにより、嘔吐・下痢症を防いだり、軽くしたりして、点滴や入院が必要になるほどの重症例を約
90%減らし、結果として、脳炎などの重い合併症も防ぐ。
ワクチン接種費用が24,000円~30,000円かかり、負担の重さから接種をしない保護者がいる。是非、子育て応援
券の対象として欲しい。生後6カ月未満児が入院すると医療費が増大する(費用対効果)。
《子育て応援券の金額》
第1子、第2子 ―― 1万円分
第3子以降 ――― 3万円分
《検討すべき点》
- 子育て支援の充実という観点から、対象にすべきでないか。
- 現在の子育て応援券の金額の妥当性について。予算額は、118,000千円余りであり、増額も検討すべきでないか。
【2】都道府県の地域医療ビジョンの策定に関して
《医師会の意見》
医療機能の見直しは時間がかかる。地域医療の崩壊につながることのないように、ソフトランディングが大切だ。
【3】国のがん診療連携拠点病院の指定要件の見直しについて
《医師会の意見》
国のハードルは高く、県内では国の要件に適う拠点病院が4つぐらいになる見通し。既存の拠点病院は、高額な放射線
治療装置などに投資をしており、県指定の拠点病院にすることも検討して欲しい。県民のがん診療機能の後退にならない
ようにすべきだ。
―― 今後、調査会は、これらの意見を調査検討し、11月頃に、石井知事に調査会としての申し入れを行う予定である。