富山県農業の目指すもの ー24年度予算から
2月27日開催の農林水産委員会で、24年度農林水産部予算の概要説明や新たな県総合計画及び県農業・農村振興計画の策定についての報告があった。
24年度農林水産部予算は32,519百万円(対前年100.7%)(県全体予算5,498億93百万円(対前年98.2%))である。予算を通して県農業の目指すものが見えてくる。例えば、①米の生産調整強化への対応、②園芸生産の拡大、③品質向上対策、④食のとやまブランドの確立、⑤食の安全・安心の確保、⑥担い手の育成・確保策、⑦農地流動化促進対策、⑧6次産業化、⑨中山間地域の活性化等。いずれも重要な施策である。ただ、懸念されるのは、国の戸別所得補償制度の継続可能性の問題(財源不足)とTPP交渉の行方だ。
もう一つの論点は、10年後を目標とする県農業・農村振興計画である。10年後の政策指標の中で、例えば、①農業産出額、現況642億円、H33年度810億円、②食糧自給率、現況76%、H33年度81%、等は、国の政策に左右される要素が大である。また、人口減少下で、農業産出額の増大が可能であるか疑問である。これらについて、しっかりと議論していきたいと思う。